『悪魔城ドラキュラ Circle of the moon』

ずっとやりたかったGBA悪魔城第一作。驚くべきことにGBAのローンチタイトルらしい。

まずやってみると目につくのがグラフィック。さすがに月下と比較するのはアンフェアとは言え、走った時のコマ数が少なすぎないか…?ただアニメーション以外はかなり良い品質だと思う。特に背景は鮮やかで綺麗。

BGM、これは本当に質が高い。GBAの世代だとまだピコピコ感のある曲が多い中、今作はかなり良質に決めてきている。次作の白夜と比較するとその差は明らか。

ゲームシステムはというと、正直そこまで完成度は高くないかなという感想。今作の独自要素は"DSS"といって、2種類のカードを組み合わせることで合計100通りの能力を発動できるシステム。しかしこのカードの入手手段が敵からのドロップしかないので、悪魔城を探索する旨味が少なくなってしまっている。カードをドロップする敵も規則性があるわけではないので、まともにプレイするとたまたまドロップしたカードをやりくりすることになりかねない。(Castlevania Advance Collectionだとカードをドロップする敵がわかるようになっているので、そこは改善されている)

上にも書いたけど、探索の動機づけがかなり弱い。装備も防具とアクセサリーしかないので、隅々探索していいものを手に入れても変化が実感しにくい。隠し部屋もわかりにくいし、サッサと先に進めた方が楽しめそう。ステージ構成自体は迷いにくく完成度が高い高いだけに惜しいところ。

難易度の話をすると、これがかなり高い。しかし理不尽さは薄く、ボスもパターン化すればちゃんと勝てるようになってるので、むしろやりごたえがある評価点。ラストのドラキュラもガチで殺しに来る。

まとめると、探索型悪魔城でアクションのやりごたえを求めるならかなりいい感じだと思う。アクションとしての完成度と引き換えに探索の楽しみが薄いが、トータルではかなり楽しめる作品。

パッケージ
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