『キャッスルヴァニア 白夜の協奏曲』

GBA悪魔城2作目。何故かこれと次だけ『悪魔城』じゃなくて『キャッスルヴァニア』なんだよなあ。

最初から前後に移動できるダッシュが解放されているので序盤のスピード感が高い。アクション面でも攻撃をダッシュでキャンセルしてサクサク連撃できるので、かなりスタイリッシュなプレイができる。前作から圧倒的に進化したアニメーションもあわせて、キャラクターを動かしていて楽しいゲーム。

スピードが上がった分ボリュームも増している。今作の悪魔城は表と裏の2種類があり(月下の逆さ城みたいな感じ)、単純に前作の2倍スケールがある。この表と裏の2重構造はストーリー上でも機能しており、「おなじみのワープゾーンを使って城の中を行き来していると思ったら、実は城の表と裏も入れ替わっていた」というギミックが演出としても秀逸だなあと感じた。ただ、この演出のためにストーリー終盤まで城の中央を行き来できず、毎回回り道を強いられるのは明確な難点。それ以外にも本作は回り道が多く、探索するメリットも薄いため、無駄なプレイ時間がかさみやすい。

難易度的にはかなり簡単な部類。ほぼ全てのボスが初見で楽勝だったし、おそらく一番強いマクシームでも数回チャレンジしたら容易にクリアできてしまった。前作をプレイした後だと物足りなく感じる。

総じると、面白いけどあまり印象には残らない作品か。今作の独自要素「スペルフュージョン」もサブウェポンを置き換えるだけで存在感が稀薄なので、今作ならではの魅力がちょっと弱い。面白いんだけどね。

パッケージ
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